【新酒ってなに?】その定義や味わいを解説|知っておきたい日本酒の話

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この記事では、日本酒好きであれば一度は聞いたことがあるであろう言葉「新酒」について解説します。
新酒とは、そもそもどんなお酒なのかといった定義や、どの時期が飲み頃なのかを解説するので、日本酒好きは必見です!

新酒とは?

まずは、「新酒」の定義について紹介します。
日本酒の世界は非常に奥が深く、難しいですが、ぜひこの機会に正しい「新酒」の定義を覚えておきましょう!

日本酒の製造年度

新酒の定義をお話しする前に、まずはお酒の製造年度の話をしておかなければいけません。
日本酒は、毎年7月から翌年の6月までが製造年度と定められています。
少しわかりにくい表現ですが、学校や会社が、4月に始まり、翌年の3月で終わるのと同じように、日本酒造りは7月に始まり、翌年6月に終わるということです。

新酒の定義

さて、気になる「新酒」の定義ですが、『ウィキペディア(Wikipedia)』にはこのように書かれています。

日本酒は、毎年7月から翌年6月が製造年度と定められており、通常は製造年度内に出荷されたものが新酒と呼ばれる。
出典:ウィキペディア(Wikipedia)

つまり、一般的に「新酒」というのは「7月から翌年6月までの間に、製造・販売され、皆さんの元に届いたお酒」のことを指します。
人間で言うと、1歳未満の子供ということ。
これが一般的な「新酒」の定義なのです!

新酒の定義は一つじゃない!?

ですが、「新酒とは、日本酒の年度内(7月~6月)に製造・販売されるもの」と断言すると、「ちょっとまった!間違ってるよ!」というツッコミが聞こえてくる場合もあります。

それもそのはず。
実は、新酒の定義には複数あるのです。
一つずつ解説していきましょう。

もう一つの新酒の定義は、「その年に取れたお米で、一番最初に醸されたもの」です。
日本酒の製造年度は7月~翌年6月ですが、「日本酒は寒造り(かんづくり)」と言われるように、実質的には10月~3月の寒い時期にほとんどの日本酒が造られます。
これは日本酒の原料であるお米の収獲時期が秋だからです。

最初に紹介したものを定義①、後に紹介したものを定義②として比べていきましょう。
定義①と定義②の違いは2つ。

・お米の収獲時期
(定義①では、指定がない)
・どの時期に醸されたか?
(定義②では、その年最初に醸されたもの)

このように見ていくと、定義②の方が、お米の収獲時期や、日本酒の製造時期に制限があることが分かりますね!
そのため、定義①は「広義の新酒の定義」、②は「狭義の新酒の定義」と言われることがあります。

全く別の新酒の定義

最後に紹介する新酒の定義は、「醸造したままで、まだ火入れをしていない清酒」です。
普通の日本酒造りには、生きた酵母などの動きを止めるため「火入れ」という工程が施されます。
ですが、この工程を終えていない日本酒にも「新酒」という言葉を使うことがあります。
定義①と定義②とは全く別の意味合いですが、これもまた新酒なのです。

定義のまとめ

最後に紹介したものを定義③としてまとめるとこのようになります。

  お米の収獲時期 日本酒の製造時期 火入れの有無
定義① 指定なし 7月~翌年6月 指定なし
定義② その年のお米 7月~翌年6月に製造される日本酒の中でも、
初めて醸されたもの(10月や11月)
指定なし
定義③ 指定なし 指定なし 無し

「新酒」には複数の定義があり、どれかが間違っているという訳でもありません。
ですが、基本的には定義①が最も一般的なので、まずはこれを覚えておきましょう!

新酒の飲み頃

先ほど紹介したように、日本酒は「寒造り」といって、寒い時期(10月~翌年3月)に造られます。
そのため、新酒を楽しむのであれば、冬が最もおすすめです。
毎年、12月前後になると、多くの日本酒銘柄から新酒が発売されるので、ぜひチェックしてみてくださいね!

新酒の味わい

日本酒
新酒は、若々しく、フレッシュな味わいが特徴的で、まろやかな古酒とは、また違った味わいがあります。
そのため、普段古酒ばかりを飲んでいる方の中には、「新酒は荒々しさがあり、やや飲みにくい」と感じる方もいるようです。
ですが、これが新酒の美味しさでもあります。

また、新酒は火入れをしていない状態(生酒)で発売されることも多く、その銘柄本来の良さや味わいが楽しめるお酒でもあります。
日本酒好きであれば、一度は飲んでおいても損はないでしょう!

【おまけ】新酒と杉玉の関係

最後に、ちょっとした新酒にまつわる豆知識を紹介します。
皆さん、「杉玉」というのをご存知ですか?
そう、酒蔵などによく吊るされている、緑の玉のことです。
杉玉は、その名の通り、杉の葉を束ねて、丸めて作られます。
杉玉
今では、年中この杉玉を吊るしている酒蔵も増えましたが、元々はこれは「新酒ができました!」の合図だったのです。
かつては、新酒が完成したらこの青々しい杉玉を掲げ、この杉玉が枯れ、茶色くなっていく様子を新酒の熟成具合として、街行く人に表現していたと言われています。

杉玉の誕生由来は諸説ありますが、今もなお色濃く残っており、語り継がれている新酒と杉玉の関係でした!
ぜひ、この機会に覚えていてくださいね!

まとめ

この記事では、新酒について、その定義や飲み頃、味わいなどを開設しました。
少し難しい話ではありますが、日本酒好きであれば押さえておきたいところですね!
もし、周りに「新酒ってなに?」という方がいればぜひ教えてあげましょう!

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